知の編集術
『編集』
この単語からイメージすることは人によって様々だ。
僕自身「編集者」という職業を真っ先に想像し、どうしてもメディアとセットなイメージがある。
「編集者」とは何者なのか。
いや、それ以前に「編集」とはなんなのか。
そんなことを考えているときに手に取った1冊です。
知の編集術
発想・思考を生み出す技法
松岡正剛
2000年1月20日第1刷発行
発行所:講談社
筆者の松岡正剛さんとは現代を代表する本読みの一人であり、「松岡正剛の千夜千冊」というwebサイトの情報量の多さには、息をのみこむ迫力さえ感じます。
「編集」を非常に広範囲に広げて捉えた考えのもと論じられており、「編集」という考えをもの凄く系統だてて整理してくれるそんな1冊でした。まさに莫大な量の情報・文化と真摯に向き合ってきた著者にしか書けない説得力をひしひしと感じました。
近年、デザイン(意匠)という言葉が拡張していることともなんとなく似ている感じがします。それ以上に拡張された考えであり、「メディアはマッサージである」という言葉にも通じるものが「編集」にはあるのではないでしょうか。
最後に少し話は変わるのですが、中でも
編集は「文化」と「文脈」をたいせつにする。<P17/L3>
私は二十一世紀は「方法の時代」になるだろうと考えている。<P38/L7>
という考えは、今一度考察すべきことのように感じました。